2.私の手の上にのせたペンダントヘッドから、芳香と甘みと粘性のある茶褐
色の液体(アムリタ)が出てきた。
############### 写真 2 ##############
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写真2は、私の右手の上にのせた直径1p弱のやや楕円型のペンダントヘッド
から、アムリタ(聖蜜)とよばれる、茶褐色の粘性をもつ液体が流れ出ていると
ころである。アムリタが右手にたまると、ハラガッパ氏がスプーンで左手に移し
ていき、100秒程の間に目算でおよそ2mlの量のアムリタが出た。ペンダントヘ
ッドが完全にしずんでしまうほどの量である。ペンダントヘッドの体積の3倍以
上は出たのではないかと思う。比重を1とすると、質量で2グラムほどであろう
か。液体はほとんど圧縮できないので、ペンダントヘッドの中にこれだけの量の
アムリタを詰め込んでおくことはできないだろうアムリタはジャスミンかバラの
ような心地よい香りがする液体で、健康によいというのでなめてみると、蜂蜜の
ように甘く、口の中いっぱいに芳香が広がっていった。帰国後にツアー参加者の
松浦氏とアムリタの話をしたところ、アムリタは、彼の手の上からペンダントヘ
ッドを除いても、ペンダントヘッドが置かれていた部分の手のひらからしばらく
出つづけていたという。
このことから考えると、アムリタはペンダントヘッドから直接出てくるのでは
なく、まずペンダントヘッドの周囲の場が変化し、場が変化したことによりアム
リタが出てくる、と考えたほうがよかろう。その場の性質は、ペンダントヘッド
を除いても、しばらくの間は残っているが、時間がたつと消えてしまうと考えら
れる。このペンダントヘッドは、20年ほど前、サティア・サイババが物質化し
たものだそうだ。重い病気になったハラガッパ氏がサティアのところにいくと、
3つのペンダントヘッドを物質化してくれた。ペンダントヘッドをハンカチに包
んで持って帰ると、ハンカチがビショビショに濡れてしまっていた。サイババに
そのことを伝えたところ、液体はアムリタであり、身体に良いので飲むようにと
いわれた。アムリタを飲んでいるうちにハラガッパ氏の病気は治ったという。ア
ムリタは、この3つのペンダントヘッドすべてから出てくる。このペンダントヘ
ッドは、赤い服を着たサティア・サイババが描かれているものが2つ、白い服を
着たシルディー・サイババが描かれているものが1つである。サティア・サイバ
バはシルディー・サイババの生まれ変わりだといわれている聖者で、南インド地
方ではシルディーへの信仰が強い。私の乗った自動車は、車内にシルディーの絵
のシールが貼ってあるものばかりだった。これは日本でいうと交通安全のお守り
に当たるような感じである。サティア・サイババへの信仰は、シルディー・サイ
ババの信仰がベースにあって生まれたもののようにみうけられた。シルディーの
人気のほうが高いかもしれない位だ。
さて、「アムリタ」の話を整理すると、この物質化現象には3つの不思議があ
る。
1つは、「無」から「ペンダントヘッド」が現れたこと。
2つは、「ペンダントヘッド」から「アムリタ」がとめどなく流れ出てくるこ
と。
3つは、「アムリタ」には「病気を治す効果」がありそうだ、ということ。
物質化現象は単なる<物理現象>ではなく、病気を癒すという<意志>を持っ
た現象だといえそうである。
アムリタが出てくる量は尋常ではなく、10リットルほどの容量のずんどう鍋が
、一晩でいっぱいになってしまうほどだという。どのくらいの量が出るのかとの
質問に、ハラガッパ氏は次の日に必要な分だけ出るので、だいたい何人ぐらい来
客があるのかを予想することができるという。今回も参加者一人あたり100ml以
上も分けていただき、未知領域研究所の分も含めると全部で3リットルは分けて
いただいたのではないかと思う。この日の訪問者が我々だけで、3つのペンダン
トヘッドから24 時間で3000mlのアムリタが出たとして単純に計算すると、1つ
のペンダントヘッドから出るアムリタの量は1分間に0 .7mlである。これは手の
上で出てくる量を目算したものとほとんど同じである。時間によって流量に数倍
程度の違いがあるかもしれないが、一つのペンダントヘッドからは平均してこの
程度の量のアムリタが出ているものと推測することができる。
しかしながら、これがサイ現象だとすると、これだけの量の液体がはたして「
再現性」よく生じるものであろうか?これは通常の物理法則で説明できないのだ
ろうか?
可能性として一番考えられることは、ペンダントヘッドから出てきたように見
えるアムリタは、ハラガッパ氏が手に持つスプーンに付着していたものだ、とい
う仮説だろう。
そこで、撮影したビデオを見直してみた。アムリタが0.5mlほど手の上に溜る
と、アムリタの出が遅くなるようだ。そして、ハラガッパ氏がアムリタをスプー
ンですくい取り、右手から左手に移すと、ふたたびアムリタの出がよくなるので
ある。途中、ハラガッパ氏が両手で私の左手を軽くとり、左手に溜ったアムリタ
をなめるように促す時があるが、スプーンはそのとき、アムリタが入った小さな
容器の中に漬けられていた。この容器は、祭壇の奥から3つのペンダントヘッド
を持ってくるときに入れていたもので、直径約8cm,高さ約5cmの円筒形の金属性
のものであり、容器の半分程度の量のアムリタが入っていた。ハラガッパ氏は、100
秒間ほどの間に、スプーンで5回アムリタをすくっていた。ペンダントヘッドを
手で1回裏返してスプーンでもとに戻す動作もした。ビデオでは、アムリタの入
った容器はほとんど撮影されていなかったので、スプーンをアムリタに漬けた回
数は1回だけ確認できた。スプーンを容器のアムリタに1回漬けるだけでも、か
なりの量のアムリタをスプーンに付着させることができるだろう。この現象は、
「右手のひらにたまったアムリタをスプーンで左手に移し替える時に、スプー
ンの裏側などに付着していたアムリタがスプーンからたれて流れるものである」
という仮説でも説明できるものである。
この仮説では説明できないくらいに出ているようにも見えるが、粘性をうまく
調整した液体を用いれば十分考えられるシナリオである。これは、追実験をして
、さらに詳しく調査する必要があると思う。
そこで、帰国後にハチミツを水でうすめた液を使って、カレーライス用のスプ
ーンで実験をしてみた。液の入ったコップにスプーンをつけておき、手のひらに
たらした液をスプーンですくってみたが、スプーンの裏側に付着した液を手のひ
らにつけようとしてもアムリタのようにうまく流れ出なかった。そこで、考え方
をかえて、手のひらにたまった液をスプーンですくいとるときに、スプーンの表
側のくぼみにたまった液の一部を手のひらにこぽすようにしてみた。すると、ア
ムリタのときのように液が手のひらを流れ出た。このやり方で手のひらに硬貨を
おけば、液が硬貨から湧き出ているように見せることができた。
ビデオを再生してみると、この仮説で説明できる場面が多数あり、中にはペン
ダントヘッドと手のひらとの間のすき間にアムリタが流れ込んでいるように見え
るところもある。ペンダントヘッドは手のひらにくぼみを下にして置かれている
ので、ペンダントヘッドと手のひらとの間のすき間にアムリタが流れ込んでたま
るように見える。ペンダントヘッドを裏返しにしてスプーンですくって表にもど
すときに、アムリタがペンダントヘッドの表面に付着して、徐々に流れ落ちてい
くようでもあり、しばらくすると、ペンダントヘッドからアムリタがわきでて流
れ出しているように見える。
アムリタがこのメカニズムで起こっている現象だとすると、アムリタハウスの
訪問者に配っている毎日数リットル近いと思われるアムリタはどこからやってく
るのだろうか?ペンダントヘッドをいれたお鍋が、一晩でアムリタでいっぱいに
なるということなのだが、ハラガッパ氏の知らないところでアムリタが増えてい
るということなのだろうか?この仮説がアムリタハウスの場合に当てはまるかど
うかは慎重に検討してみないとわからないが、見た目は同じような現象を起こせ
たとしても、同じメカニズムで起きているとは限らないからである。トリックで
曲げる「スプーン曲げ」の方法が解ったとしても、能力者がそのやり方で「スプ
ーン曲げ」をしているわけではないのと同じである。
たとえ物理的なメカニズムでアムリタを出すことができたとしても、アムリタ
ハウスで同じやり方をしているとは限らないからである。検証は慎重に行なわな
ければならない。それは、真実を知る上でも大切なことであるが、それよりもな
によりも、軽率な発言をすると関係者のこころを大きく傷つけてしまうことにな
るからである。
未知領域研究所の安部氏に問い合わせたところ、安部氏もこの方法で液体を出
すことができることをすでに確認済みだという。安部氏の実験は徹底しており、
アムリタハウスでもらった本物のアムリタとインドで購入したペンダントヘッド
を使っての実験である。なにも知らずにこの現象を見た人は、アムリタがペンダ
ントヘッドから本当に出てきているように見えて、たいへん驚いたそうである。
このように、手のひらの上にのせたペンダントヘッドからアムリタが出てくる
という現象は、既存の科学でも十分に説明できるものなので、サイ現象かどうか
の判定はもう少ししっかりと調べる必要があるだろう。たとえば、
「秤の上にのせたメスシリンダーの中にペンダントヘッドを入れて、質量と体
積の変化を定量的にモニターしながら、ペンダントヘッドからアムリタが出てく
る様子をデジタルビデオカメラで撮影する」
という実験ができればいいのだが、安部氏によると、そのような実験はなかな
か許可は下りないそうである。それは、ハラガッパ氏は、サティア・サイババの
許可が下りないと、ペンダントヘッドを実験に使うことができないというからで
ある。手のひらにのせるようになったのもサティアの許可を得て始めたことだと
いう。サティアにたのんで、ぜひとも実験させていただきたいものである。
[ここでなぜ実験をさせてもらえないのだろうかを考えてみた。この物質化現
象が本物だとするならば、人類はまだ、そのような実験ができる段階ではない、
ということなのかもしれない。人類は、科学と科学を超えた世界との間でゆれ動
き、己自身の誠実さをためされている段階なのかもしれない、と。我々は、サイ
現象に誠実であればあるほど、それを簡単に鵜呑みにすることも否定することも
できないのである。サイ現象を広く一般に説明するときには、確認された現象に
科学的方法論を誠実に適用して、そこから得られた有力な仮説を積み重ねていく
ことが、もっとも大切なことなのだと思う。そして、我々の経験する世界の現象
の中には、科学の方法論で説明するということになじまないものもあるのかもし
れない。サイ現象を、「再現性」や「客観性」などを重視する科学の方法を用い
て説明しようとする試みは、そのオペレーティングシステム自体の中に、構造的
に限界があるのかもしれない。サイ現象を説明するためには、独自のオペレーテ
ィングシステムを構築するか、科学のオペレーティングシステムを大規模にバー
ジョンアップをする時期なのかも知れない。唯物論、観念論、唯識論、科学、宗
教など何種類もある哲学的なプラットフォームに依存せずに現象を説明できるよ
うな、オブジェクト指向の新しい理論体系を構築する時代がきているのかもしれ
ない。それがどのようなものになるかは、まだまったくわからないのだが、私は
、関英男氏が「サイ科学」7月号に発表された「スーパー・サイバネティックス
」理論の考え方や、流体力学をタキオン粒子に適用した佐佐木康二氏の理論など
の中に重要なヒントがあるという気がしている。
次項へ
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