7.バラ・サイババが、右手から灰白色の粉(ビブーティ)を出した。
############### 写真 4 ##############
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バラ・サイババ(36歳)の寺院にいった。彼は、サティア・サイババと肉
体は異なるが人格は同一だといわれている。サティアは真理という意味であり、
バラは小さい子どもを抱きかかえてあやすという意味である。バラ・サイババは
、
「私が、釈迦として地球上に現れたときはこういった、キリストとして現れた
ときはこういった、シルディー・サイババとして現れたときはこういった、サイ
ババとして出てきたときもこういった、この全てが私だ」
といったそうだ。シルディーの生まれかわりかがサティアだといわれているの
だから、バラがサティアと同一人格だというのはありえない話ではなかろう。
バラの寺院は、サティアと同様にパステル調のカラフルな建物である。我々は
、地元の人たちといっしょに、歌をうたいながらバラの現れるのを待っていた。
1メートルほどの幅の赤いジュウタンが中央に縦に敷かれていて、白人の女性ス
タッフの誘導で、左側に女性が、右側には男性が座った。最前列には、歌をうた
ったり楽器を奏でる寺院のスタッフらしき人たち数人が座っており、中には中学
生くらいの少年も数人いた。澄んだ歌声にテンポのいい打楽器のリズムに乗り、
気分は明るく、リラックスでき、たいへんさわやかである。この明るさと解放感
は、日本の仏教寺院の重苦しさとは対照的である。
バジャン(歌)が佳境に入り、サティアにそっくりのアフロヘアーの髪形でオ
レンジ色の服を着たバラ・サイババが、壇上右側から出てきて壇上の椅子に座っ
た。しばらくの間バラは会場に集まった人々をゆっくりとみまわしていた。そし
て、椅子から立ち上がり、壇上から下りて、右手の指をパチッとはじいたあと、
腕を高く上のほうにピーンと伸ばし、近くにいる人々の手の上に次々と白い粉を
出していった。ビブーティである。みな嬉しそうにバラからビブーティをもらっ
ていた。バラもとてもうれしそうな笑顔でビブーティを与えていた。私の方にバ
ラは歩いてきた。後ろに座っていた安部さんが
「スワミ」
と声をかけた。バラは安部さんと話をし、安部さんの右手にビブーティを出し
た。ビデオでその光景を撮影していた私に気が付いた。私は右手を差し出すと、
バラはビブーティを私の手の上に出してくれた。少し黄色がかった灰白色の粉で
あった。量は耳かき数杯分ほどの量であった。私は、自分の手の上のビブーティ
を、ビデオで撮影した後、空のフィルムケースの中にしまった。
バラは、他の人々にビブーティを与えた後、人々から受け取ったキャンディー
やバナナを、人々に分け与えてた。みな感謝しながら受け取った。バラは、一人
ひとり丁寧に話を聞きいて、日本の小学校の教室程度の広さの会場を歩いて回っ
た。おもわずバラに話しかける人もいるが、いつもにこやかな笑顔で話を聞いて
いた。中には、バラの足元にひざまづく人もいた。30分ほどかけて会場の隅から
隅までゆっくりと丁寧にまわった。そして壇上に上がり、手を振って出てきたと
ころから帰っていった。
############### 写真 5 ##############
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我々はその後にインタビューを行なうことになっていたのだが、地元の人た
ちのことを考慮して、いったん建物の外に出た。しばらくすると安部さん夫婦が
インタビューを行なうために中に入った。我々日本からきた一行は、そのまま建
物の外で待っていた。
20分ほどして、我々も中に入ると、安部さんは高さ6pほどの赤茶色の金属
性の仏像を手に持っていた。右手は大地に触れ、左手は腹部の前に置いて足を組
んで座っている仏像である。さきほど安部さん夫妻の目の前で、バラの右手から
出てきたという。インド風の仏像だそうだ。写真5は、帰国後に安部さんが撮影
した写真である。
バラ・サイババとのインタビューは、インド人ガイドの通訳で行なった。バラ
は英語で話をしていた。我々と車座になって座ったバラは、一人ひとりの質問に
にこやかに答えていた。私は、最後に次の2つの質問をした。もうその頃は、み
んな緊張感が薄らぎ、バラといっしょに写真を撮ったりしていた。
「私は、近い将来に自然科学が超常現象を公式に認めるようになると思うので
すが、それはいつ頃、どういう経緯で認められるようになるのでしょうか?」
「インドを訪れる人は、インドから呼ばれた人なのだ、といわれます。私はサ
イババに呼ばれたので遠い日本からインドまでやってきたと思っております。サ
イババは私をどんな御用でお呼びになったのでしょうか?」
1番目の質問には、
「その問いに答えてしまうと、人間は努力しなくなるので答えない」
というような、ありきたりのものであった。
2番目の質問には、
「ババの世話をするように」
というものだった。
私は、正直いって、この答えにはがっかりしてしまった。
1番目の答えは当然予想していたものであり、バラが私の質問の意図を読み取
っていれば、別の答えがくるだろう、と思っていた。
2番目の答えは、意味がよく解らなかった。
ババの世話っていっても、何をするのだろうか?
そこで、時間となり、バラは部屋から出ていった。
「神の化身」といわれる人との初めての対話。
バラに思っていたほどのパワーを感じなかったのは、私が鈍いせいだろうか?
後で、インド人ガイドが「ババの世話」と訳したのは、
「Help God」
といったのであろうというので、直訳すると「神を助けて」ということになる
のだろう。そうであるならば、私がサイ科学の研究をしたり、インドに物質化現
象をみたことを報告することも、この原稿を書いていることも、すべて「神を助
けて」ということの一環であり、納得できることである。
「神の化身」を目の前にしたインド人ガイドが緊張していたために、うまい日
本語に翻訳できなかったためだと思われる。「神の化身」と話をするには、通訳
を通さずに英語や現地の言葉で直接に話をしないと、「神の化身」とはいえ、誤
解を生じることになるかも知れないと思った。
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